緑内障の原因の一つは眼の中の水(房水)の出口である線維柱帯が詰まることにより房水の排泄が悪くなり、眼圧が上昇するとされています。
SLTは、特殊なレーザーを線維柱帯に照射することにより、自然治癒反応が引き起こされ、房水の流出機能が改善し、眼圧を下げることができるというものです。
線維柱帯内のメラニンのみを標的とするため、線維柱帯組織の破壊を伴いません。
そのため、眼圧が再上昇した場合も、繰り返しレーザー治療を行うことが可能です。
SLTには副作用がほとんどないため、様々な人にSLTによる治療が可能であり、ときには初期治療として行われる場合もあります。 治療時間は10〜15分程度で、個人差はありますが、痛みはありません。
効果が得られた場合の眼圧下降幅は約2~6mmHgとされ、眼圧が下がる確率(有効率)は70%くらいといわれています。その結果、毎日していた点眼の数を減らしたり、視野の悪化を抑制したり、手術を避けたりすることが可能になります。